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ブログ:「 珈琲ぶれいく 」(著:河本英樹)


[No.104] 名刺の要らない関係

記事投稿日時:2014年10月15日 10時00分


24歳の頃から仕事で出会った社長の皆様と社長会をはじめ、今年で17年目を迎えた。
NBS(ニュービジネスサロン)は創設当初からお世話になっている社長の皆様と共にスタートした取組みなので、NBSの幹事は皆十数年来の付き合いがある。
毎年1回から2回は社長仲間で海外や国内の旅行に出る。
ときには家族同士の交流もある。
まさに気心の知れた「仲間」だ。

そのひとりの幹事からメールが届いた。
「今、気づきました。社長仲間の4名中1名の割合で名刺交換したことがなんですよ!」

たまたま、名刺交換をするような出会い方をしていなかったのだが、
それぞれが仲間のメールアドレス、携帯番号、住まいや家族はもとより、個々のステキな面も、あまり魅力的でない面もすべてわかっている。旅行だけでなく、釣り、ゴルフ、麻雀、いろんな場面で、多くの時間を共有してきている。
お互い、短いメール一文だけで、何を希望しているのか、悩み事があるのか、絶好調なのかもわかる。
ビジネス世界では常識の「名刺交換」を十数年間必要としないステキな関係が自然と構築されていたわけだ。
こういう関係だから、仕事も自然と接点が生まれている。

ある方からこんな事を聞いたことがある:

「ビジネスで取引する際、『何をやっているか』ではなく『誰がやっているか』を見極める」

人生のパートナーとなる人との出会いを思い起こしてみても、
彼や彼女と出会ってから相手に「名刺を渡したことがある人」は少ないだろう。
どんな会社で、どんな役職で、どんな仕事をしているかはあまり関係ない。
確かに、その人が「どんな魅力ある人か?」が大事な要素なのだろう。

数年前までは、この見方に共感していた。
でも今は少し違った見方を持っている。
私は自分の生き方やNBSという取組みを通じて、"もうひとつ上のステージ"を目指したいと思っている。
それは、相手が「どんな人」でもいい関係を創っていくというステージだ。
相手がどんな人であっても相手の個性を尊重し、公平さをもって接する。
相手の言動で「好きじゃないな」と思った時、自分自身の感覚を別の角度、別の高さから眺めてみる。
そうすると1方向からでは見えなかった魅力を発見することがある。

名刺の要らない関係。
私たち一人ひとりがこのような関係を創ることができたら。。。
世界平和を唱えなくても、世界は自然と平和である方向へ導かれる。
子供たちの未来を危惧しなくても、子供たちはしっかりと育つ。
様々な価値を受け入れていくには自分との戦いが生じる。
誰かとの戦いではなく、自分自身との戦いなら喜んで受けてやろう!

河本英樹(Kawamoto Hideki)

英代株式会社 代表取締役&NBS運営事務局事務局長。
1973年7月生まれ。長崎県出身。1997年、新聞に掲載する中小企業のトップインタビューを通じて知合った代表者を中心に、NBSの前身となる社長会「英代会」を創設。「ヒューマンネットワーク」を主眼に置いた交流会の運営を手がける。2011年3月、「one for all, all for one」を旗印に、「共生の社会実現」へ向けた新しい価値、新しいビジネスのあり方を追求するNBS(ニュービジネスサロン)を創設し、現在に至る。