今、社会は大きな転換期を迎えているように思います。
世界は閉塞感に満ちていて、それを打破していく新しい価値軸が求められているのではないかと思います。
世界を見ると民族や宗教の対立、テロの頻発、時代に逆行するかのような力による支配などが台頭してきて、世界はますます対立と憎悪が広がっているように思います。
自分の立っている位置が違えば正義も物事の見え方も違ってくるのは当然です。
両方を見渡すもうひとつ上の視点から見る、俯瞰的な視点が必要だと思います。
視座を高くする必要があるのです。
自分たちにとって何がいいかではなく、皆にとって何がいいかという視点で考えていかなければいけません。
国家も企業もWin-Winを目指し、「競争の社会」から「共生の社会」を築いていきたいと思います。
それは簡単ではありません。戦っていく強い意志と決意が必要だと思います。
共生の社会での戦いは相手を倒す戦いではなく、相手と手を取り合っていく戦いです。
戦う相手は向こう側にいるのではなくこちら側にいます。
自分の中にある欲望、怒り、憎悪、妬みなどとの戦いです。
難しいですが、でもこの戦いは自分自身の中に人間の尊厳を高め、人としての誇りを高めていってくれます。
もう自分が儲けようとしても儲からない時代だと思います。
自分が儲けたかったら、相手を、お客様を儲けさせればいいのです。
人から愛されたかったら人を愛すればいいのです。
個を大切にするから全体がまとまっていくのだと思います。
一人一人の個性や価値観を大切にするから、一体感が生まれてくるのだと思います。
経済的価値が基軸になっている企業や社会の在り方から、人の幸せに貢献しているかどうかという人間中心の価値軸に沿った企業や社会の構築を目指したいと思います。
私たち中小企業が売上や利益ばかりに囚われず、新しい社会の実現のために真に連携していくことに拠って、
新しい時代の新しい企業の在り方、新しい働き方が創出されていくと思っています。
そしてそれこそが結果的に各企業の繁栄にも結び付いていくと思っています。
私たちNBSのグループは同じ意思と強い思いを持って、競争の社会から共生の社会への実現を目指しています。
NBS代表幹事(株式会社エスピック 代表取締役会長)島 至